風呂場の浴槽の中に、頭まで沈んでいた

その光景を見て、一瞬怯んだことを

今でも覚えています。

 

 

 

緊急事態宣言15日目

東京都の新型コロナウイルス

感染者数は相変わらず1000人を超えて、

全国でも5000人を超えており、

感染拡大が沈静化する見込みは

まだまだ経っていない状況にある。

 

 

 

 


午前中に事務処理を終えて、

午後は火災を想定した訓練を

予定していた時に、出場指令が入りました。

 

 

 

 


浴槽内でCPA

 


風呂の水は抜くように指示してある

 

 

 

過去にも複数回、風呂場内での

CPAに出場したことがあります

 


その時は、風呂の水は流れておらず

奥さんは、しゃがみ込んで泣き

叫んでいるだけだった。

 


水没してからおそらく1時間は

経過していたと思います

 


皮膚がふやけて浴槽内から出すと

皮膚が破れそうな感覚が今でも残っている。

 


おそらく今回の現場は修羅場に

なると思いました。

 


そして、

バイスタンダーが浴槽内の水を抜いてくれることを祈りました。

 

 

 

出場指令の場所は、

起伏が激しい坂の上にありました。

 


道幅が狭隘しているため

車両が最接近できないことが

考えられました。

 


機関員と相談して複数の

経路を確認しました。

 


CPA患者のため1分1秒を争う事は

間違いありません。

 


しかし、

確実でないルートを選択したときに

万が一通れなかった時は

取り返しがつきません

 


そのため

私と機関員の2人でルートを確認し

万全の走行ルートを考えて、

多少遠回りにはなるけど確実に最接近できる。

 


また救急車に収容してから

病院まで方向変換をすることなく

病院に迎えることも考えました。

 


なぜなら、救急車に収容してから

病院までは救急車内で要救助者に

対して2人で処置をしなくてはいけません。

 


そのため救急車の運転は

機関員1人で行わなければなりません。

 


緊急走行は、それでなくても危険が生じる運転です。本来なら2人で安全管理をしながら病院まで向かうところ、1人で運転すると言う事はリスクが高いです。

そんなことを思いながら救急車に

乗り込みました。

 

 

 

 


おそらく10分以内に

到着できることが予測できました。

 


この時、最悪なケースが考えられる事は、

風呂の水が抜かれていないことである。

 


そのため風呂場に着いてから1秒でも早く

浴槽から救出できるように感染防護服の

上下を着て現場に向かいました。

 


またそれと同時に、

現在のコロナ禍における状況を

考えると、コロナ陽性患者である確率もゼロとは言えない。

 


そのためゴーグル、N95マスク

プラスチックグローブ。

 


それと風呂場が

滑るため家の中は靴を脱がずに行くことを決めたのでシューズカバーを着用しました。

 


また、救出してから救急車に

収容するまでは、お風呂に入っていたことを考えると、間違いなく裸であることが考えられる。

 


そのため、これ以上の悪化を防ぐために

通常は毛布を1枚持っていくところ毛布を3

枚持っていきました。

 

 

 

現場到着まで、先ほども述べたように起伏が激しいため思うように準備が進みませんでした。

 


ようやくすべての準備が整った頃

指令場所に到着しました

 

 

 

7.どんな家の外観だったか

 


指令場所は、

築30年ぐらい経っている一軒家でした。

 


特に案内が出ているわけもなく、

近所の人が集まっているわけでもありませんでした。

 


そのため指令書と表札に書かれている住所を

確認しながらチャイムを鳴らしました。

 


チャイムを複数回鳴らしても応答がありませ

ん。ドアをノックしてみて名前を呼ぶと奥の

方から、早く来て助けてと声が聞こえました

ので、ドアを開けて3人で入りました。

 

 

 

 


8.部屋はどうだったか

 


到着した救急隊です。奥さんどちらにいます

かと聞くと、かすかな声でこっちですと聞こ

えました。

 


リビングを通り少し進んだところに浴室が

あり、奥さんが床に倒れていました。

 


今からそちらに行きます、こちらに来れます

かと聞くと、奥さんは腰を抜かしていたせい

か動くことができませんでした。

 


他の2人に奥さんをリビングに運んでもらい、私は浴槽に向かいました。

 

 

 

 


9要救助者はどんな姿だったか?

 


最悪な想定通り、

浴槽の水が流れていませんでした。

 


浴槽の水は満タン

になっており約5センチ下のところに

頭が埋まっておりました。

 


浴槽内には水面一面に脱糞が

あったので隊員に周知しました

 


脱糞あり

感染気を付けろ

 

 

 

隊員たちからの了解の声を聞き、

脱糞が付着することは防げないと考え

バスタオルを探しました。

 


なぜなら、濡れた体を腕と手を使って持ち上

げる事は滑ってしまい非常に

難しいからです。

 


バスタオルを脇に通し頭部をもち、足部側の膝の裏にバスタオルを入れバランス保ちなが

ら浴槽内から救出することを伝えました。

 


浴槽は約50センチの高さがあるため、

80キロあったであろう要救助者を救出するの

には時間と力を最大限に使うしかありませ

ん。

 


2回まで挑戦し、それでも救出することがで

きなかったら応援隊を呼ぶことを決めました。

 


しかし、何とか1回目で

救出することができました。

 

 

 

浴槽から出した要救助者をリビングに

搬送しました。

 


意識の確認をしましたが、

意識はやはりなく、長時間お風呂に入ってい

たため皮膚がベニょベニょになっていた感触

を今でも覚えいます。

 


今、コロナによってご近所付き合いも少なく

なってきているからこそ、

高齢者の孤独が多くあります。

これが現実です。

 


ニュースにはならない、

新聞には乗らない現実が今日も

近くで起きています。

また、1日1回は誰かの自殺現場に行きます

 


最近の自殺の主な原因はコロナによって収入

が減ってしまったことによる自殺です

 

 

 

少しでもキャッシュバックがあったら私はど

んどんそちらにトライしたほうがいいと思っ

ています。

 


現に私もこちらのブログに貼ってあるDMエ

ムのFX口座に登録し30,000円のキャッシュ

バックをいただきました。

 


またインターネット回線を変えることによっ

て15,000円のキャッシュバックもらえました

 


自殺するぐらいだったらがむしゃらにお金を

追いかけたほうがいいと思っています